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教えて!青ちゃん〜失火責任法ってなあに?〜
保険
あい研究室長
2023.06.20

教えて!青ちゃんシリーズ。火災を起こしてしまったときの損害賠償の範囲を定めている失火責任法について、あい研究室長がレポートします。

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教えて!青ちゃん〜失火責任法ってなあに?〜

「教えて!青ちゃん」について

おとなりのデジタル保険屋さん「ラムネ」で働いているにも関わらず、保険リテラシーが限りなくゼロに近いラムネEA(エグゼクティブ アシスタント)のあいちゃんが保険のスペシャリストのCOO青木から保険について学ぶ様子をレポートにしました。あいちゃんと一緒に保険のことを勉強してみませんか。難しいと思われがちな保険の知識を分かりやすく学ぶことができるコラムです。

目次

はじめに

こんにちは!ラムネEAのあいです。

パラレルワーカーとして、IT企業で働いている私ですが、ある日の在宅勤務でこんな出来事がありました。

お昼休みに昨夜の残りのスープをいただこうと思い、お鍋に火をつけました。最初はお鍋の前でスープが温まるのを待っていましたが、Slack(ビジネスチャット)で呼ばれ、少しの間だけと思い、コンロの前を離れました。案の定、少しのつもりがやり取りに集中してしまい、お鍋のことはすっかり忘れてしまいました。気がつくとスープは焦げ付き、白い煙が出ていました(汗)。。。。

もし、火事を起こしていたらと思うとぞっとしました。私はマンションに住んでいるので、もし火事を起こしたら、お隣さんや上の階の方にも迷惑をかけることは避けられないでしょう。今回のようなケースで火事を起こした場合、私はどんな賠償責任を追うのでしょうか。そこで今回もCOOのあおきから学んできました。その時のレポートです。皆さんも一緒に学んでみませんか。

「もし、火事を起こしてお隣さんまで火が行ってしまったらどうなるの?」

あい:青ちゃん、もし私が火事を起こして、お隣さんまで被害が及んたら、私は損害賠償責任を追うのかな?

青:一般的には、不注意で火事を起こしてしまい、近隣の住宅に対して損害を与えたとしても、火が出た原因に重大な過失が認められない限り、原則として損害賠償責任を負うことはないんだよ。これを失火責任法っていうんだよ。この言葉、覚えて帰ってね!

あい:はい!失火責任法、失火責任法、失火責任法。。。言葉は覚えた(笑)!先生、失火責任法についてもう少し詳しく教えて下さい。

青:おっけー。失火責任法とは、明治32年に定めらた法律で正式には、「失火ノ責任ニ関スル法律」というんだ。この法律は、「過失による火災の場合は、損害賠償はしなくてよい。ただし、重大の過失の場合は除く」とされているんだよ。

あい:重大な過失の場合は除くって「重大な過失」に今回の私のケースは入る?

青:そこが今回の微妙なところなんだよね。(苦笑いする青ちゃん)

あい:微妙ってどういうこと?

青:重大な過失とは、「ほとんど故意に近い著しい注意欠如の状態」(引用:最三小判昭和32・7・9 民集第11巻7号1203頁)とされているんだよ。重大な過失の例を挙げると、台所でガスコンロにてんぷら油の入った鍋を置き、火をつけたまま台所を離れたため、過熱されたてんぷら油に引火して火災が発生した(東京地裁)がよく例として挙げられるね。それを考えるとあいちゃんのケースも、もしかしたら重大な過失にあたると判断されるかもしれないし、判断されないかもしれない。

あい:あれ?「重大な過失」と判断するのは、誰がするんだっけ?

青:最終的な判断は裁判所がするんだよ。保険屋が判断をするわけではないから、僕も自信をもってあいちゃんのケースは重大な過失には入らないよ!とは言い切れないんだよね。

あい:なるほど。だからこそ、いろんなケースを想定して火災保険に入っておく必要があるということなんだね。

青:そうそう!あいちゃん、ちょっと成長してきたね(笑)。万が一、お隣から「もらい火」があった場合に失火責任法が適用されたら、あいちゃんは自分の火災保険で自宅の修理や、新しい家に引っ越すための費用を負担しなくちゃいけないからね。万が一に備えておくというのは、大切なんだ。

あい:今日もまた一つかしこくなりました!あおちゃんありがとうございました。

まとめ

今回初めて、「失火責任法」という言葉を知りました。日本は昔から木造家屋が多いため、火災時による損害が大きく、個人では賠償しきれないことが何度も起きたことから「失火責任法」という法律が制定されたそうです。

今回のあおちゃんの話を聞いて、失火責任法では、「重大な過失がない場合は賠償責任が問われない」ということを初めて知りました。もしもお隣から「もらい火」があったとしても、自分の火災保険で諸費用を負担しなければなりません。改めて、日頃から火事を起こさないように被害を最小限にするための火災予防も大切ですが、万が一に備えて、火災保険の補償内容も見直す必要があると感じました。

今後も「教えて!青ちゃん」では保険の素朴な疑問をあおちゃんが分かりやすく教えてくれるコンテンツを増やしていきます。身近な話題を通して保険について一緒に学んでいけたらうれしいです。

教えて!青ちゃんシリーズ

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